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2017年7月8日(土)
お久しぶりの投稿です。
6月は仕事柄、色々な書類申請があり残業も付かないのに休日出勤が続いてました。それでも半日時間ができれば周辺へお散歩ツーをしておりました。
先月ファイナル、トランスミッションオイルを交換して、漏れも直して気持ちよく走れてはいるのですが、プラグの焼け具合と燃費の宿題が残ってます。
燃費は燃焼効率が上がれば結果論として上がってくると思うのでプラグの焼け具合から推測される燃調が濃い状態を調整しようと思います。
燃調といえばキャブを調整。。になるのですが、その前に全体のバランスを見ることにしました。基本が調整されてないとキャブ調整なんて無意味ですしね。
1.キャブレターの同調(負圧バランスの調整)
2.点火タイミングの確認
先ずは、負圧バランスを見てみます。
使う道具はTWINMAX。左右のインテークマニホールドにM5のニップルを差し込んで吸気の負圧バランスを見ます。アイドリング時は綺麗にバランスしてます。1500rpm辺りでやや右バンク側が強くなるのですが、2000rpmを超えるとまた綺麗にバランスします。うーん。アクセルワイヤーの長さ調整しか出来ないのでこの辺りで良しとしましょう。
次に点火タイミング。
タイミングホールからタイミングライトで点火のタイミングを見ます。右バンクはDマーク(TDC Position:上死点)のちょっと手前に点火タイミングマーク(RETADED Mark)があり、左バンクはSマークのちょっと前です。もう少し手前は進角マーク(FULL Advance Mark)です。
アイドリング時は点火タイミングマークにシンクロし、回転を上げると進角マーク辺りにシンクロするはずです。タイミングライトはプラグコードをクランプして電圧が印加されるタイミング(スパークするタイミング)で光ります。この光をフライホイールに当てるとシンクロして残像が残り止まって見えるので点火タイミングの確認ができる仕掛けです。見やすくするためにフライホイール側に白ペンでマークをして見やすくしました。
測定した結果は、アイドリングで左側は進角マークちょっと手前で点火してます。右側はほぼ進角マークの位置です。ちょっと点火が早すぎ気味です。
調整しましょう。
調整はVバンクの中にあるコンタクトブレーカーで位置調整をします。タンクが邪魔なのでタンクを降ろします。燃料ホース2本だけなので取り外しも簡単です。フレームに乗っけてあるだけでゴムバンド1本で固定って。。大丈夫なのでしょうか。
コンタクトブレーカーのカバーを開けます。ここにコンタクト端子が2個あります。赤の配線が右側、緑の配線が左側のタイミング用です。この車両は点火系がウオタニSPIIに変えてあるのでこの接点は点火タイミングだけに使用してます。なのでコンデンサも外してあり配線もカットされてます。
接点信号だけなので端子が荒れたりすることもないのですが一応ギャップは測ってみました。0.40mmなのでOKです。タイミングはマルチメータを使って点火マークのところでONするように調整します。
併せてコンタクト端子の下にある遠心ガバナーも見てみます。
これは回転数を上げた時に点火タイミングを早くする(進角させる)ための機構です。遠心力で重りが開いてスプリングでバランスして中心のカム山が移動することで点火タイミングが変わる仕掛けです。メカニカルでシンプルなやり方なので細かい調整は出来ませんが昔は皆これでしたね。このスプリングが伸びたり、重りがスムーズに動かないと進角がうまく働かず点火タイミングが調整されなくて吹けないとかスピードが出ないといった症状が出ます。
スプリングも動作状態も大丈夫そうなのですが一応潤滑剤をスプレーしておきました。
ここまで調整して、復旧です。エンジンをかけて点火タイミングを見てみます。今度はちょうど良い感じでマークにシンクロしてます。
さあ、試運転です。
変わりましたぞ。加速してシフトアップする時にスムーズに繋がる感じで谷がなくなった感じです。全体的にトルクアップしてスムーズになって上が伸びるといった感じでしょうか。
何台もGUZZIを乗られている方なら比較できるのでしょうけど、これしかない場合は以前の状態とどう変わったかで比較するしかありません。(バッチリ調整されたGUZZIに乗って比較してみたいものですね)
市街地で信号で止まったり、郊外で制限速度+程度で走る一般的によくある感じで50キロ程走ってプラグを外してみました。以前は真っ黒で燃調が濃い状態だったのですが、明らかに綺麗な焼け色に変わってます。夏場でこれならまあまあでしょ。
キャブを調整しようかと思いましたが、スムーズに気持ちよく走れるし、この燃焼状態なら、まあいいかもーって感じです。
これでしばらく走って燃費を見たいと思います。
いやー。自分で弄って結果が付いてくると面白いです。これが旧車の醍醐味ですかね。
負圧バランス確認用のTWINMAXです。 |
タイミングライトです。 |
調整するためにここで回します。前から見て時計方向ですよ。 |
負圧確認中 |
タンクを外しました。脱いだら細いんです。 |
コンタクトブレーカーです。 |
ポイント調整の図面です。 |
ご開帳。 |
マルチメーターでON/OFFを確認します。 |
ポイントギャップも確認。 |
外してみました。 |
接点の状態。綺麗です。 |
遠心ガバナーです。回転すると遠心力で広がってカム位置が変わって進角します。 |
スムーズで大丈夫そうです。 |
点火時期確認。OKです。 |
以前のプラグの状態。真っ黒ですね。 |
調整後。50キロ走っての状態。ススが飛んで綺麗な焼き色になってます。 |
ついでにプラグ磨いてみました。真鍮なのでゴールドに光るんです。 |
こっちも。 |
しばらくこれで走ってみます。 |