2015年2月28日土曜日

シフトリターンスプリングが...その2加工編

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2月28日(土)

 前回記事の続き。加工から取付け編です。

作業は次の3つ
・4mmの穴あけ2箇所
・タップ切り
・ケーシング(蓋)への切削加工

実はこの作業簡単なようで繊細な作業なのです。ある程度加工精度も要求されます。
蓋に穴を開けるのでオイル漏れのないようにとか、スプリングがケーシングに当たるので切削加工したりとか。

特に穴あけは手持ち電動ドリルでは垂直に穴あけできません。幸いにも、私の会社には製品の加工とか特殊仕様とかへの加工用でボール盤、溶接機、旋盤、万力などなど加工機械が揃ってる部屋があるのでそこをお借りしました。(なので休日作業なのです)

もし、道具が揃わない場合のオススメはCowSpaceさんところにケーシングを送って加工してもらうのが一番です。台数は知れてると思いますが何台か加工されてますので。私はあくまで自己責任。自分でやると色々構造が見えて来るのが好きなので。

まずは、シフトフォークへの4mmのビスを取付けできるようにスプリングフックを外す作業。ボール盤で3.5mmの穴あけして徐々に穴を大きくしてコネってスプリングフックを取外します。これ結構厄介ですよ。
この穴に皿ビス、カラー、ベアリングなど順番を間違えないようにセットします。最後はネジロックを塗ってシフトフォーク側は加工完了です。

次にケーシング側への下穴加工。ここは4mmのビス(M4*0.7)を取付けるのでタップ加工をするため下穴を開けます。材質がアルミで柔らかくタップも切りやすいので余裕を持って2.9mmのドリルにしました。ボール盤があると正確に開けられるので楽勝です。穴あけの後は4mmのタップを切ります。アルミは柔らかくタップも切りやすいですが慎重に進んでは戻しを繰り返し潤滑油を足してって感じで。オイル漏れにならないことを祈りながら。。

次にスプリングが当たるケーシング部分を切削加工です。これには手持ちのリューダを使って地道に研磨です。仮組みして当たる部分を確認してちょっと大きめに研磨します。併せて残りの2本のスプリングが接触して傷になってる部分もリューダで研磨して鋭利な部分を滑らか加工(気休め加工)しておきます。

これで加工は完了。切削した鉄粉が付着してるので全てのパーツを洗浄します。

組み立て。
順番に組み立てです。プライマリギヤ、セカンダリギヤ、シフトフォークなど順番に組み立てます。サークリップなど忘れずに。なお、ケーシングの外と貫通しているボルト類には液状ガスケットを塗ってオイル漏れを防止します。組み立て時の注意点はギヤの合マークを一致させること。ここを合わせておけば間違いありません。合マークが一致しているところが1速になります。

最後は動作確認。
全て組み立てたら動作確認。ケーシング外側のシフトリンケージ部分に棒を突っ込んでシフトアップ、シフトダウンをしてみます。カチャカチャとシフトが変わっていくのが確認できます。何度も確認してどこかに当たっていないかとか変な動きはないかなど確認して完了です。動かしてみると、あぁこんな動作でシフトチェンジしてるのねって理解出来ると思いますよ。こうやって中身を知ることでV11が一段と可愛くなるわけです。

CowSpaceさんとこのホームページのWEBLOGの記事を探せばこのスプリングの記事が何件か出てきます。そこを確認すれば詳細な記事が載ってますよ。自前でやられる方はご参考まで。


ボール盤でシフトフォークのスプルングフックを外す穴あけ加工です。

丸いパーツがスプリングフック。もう使いません。

この順番で組み立てます。間違えないように。

スプリングはくるくる回ります。

綺麗に付いたと思われます。

こんな感じ。

ケーシングへの下穴開け加工中。

タップを切ります。

綺麗なタップが切れました。

スプリングが当たる部分を切削加工。

スプルングが当たる部分を切削加工。

動作させてみると。OKですね。

こっちも大丈夫。

このような場所を切削加工

セカンダリーギヤのローラー部分を組み立て。ここにスプリングがあります。

シフトレバーの部分。タコスプリングがあります。

ギヤの下にはこのような鉄板が。。役目はなんだろ〜

どこにも接触してませんね。

綺麗に装着できました。

スプリングが変わってる車種はこの4mmビスナットが付いてます。これで判断。

この合マークを合わすだけて全て綺麗に組み立てできます。最初に取り外した時の写真です。

液状ガスケットはデイトナのモトシール1です。

2015年2月22日日曜日

シフトリターンスプリングが...その1

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2月21日(土)

 3週連続で乗れる喜び。今週も明日は雨予報なので今日乗ります。
ちょっと寒いけどオートバイ乗るには十分な気温。夕方から雨予報なので、サクッと高知まで行ってみるかと思い立ちレッツGO。

相変わらず気持ちいいエンジンですよコイツ。途中、いつもの道の駅(たからだの里)の寄ってコーヒーとトイレ休憩。
ここから猪ノ鼻峠を越えます。今日は前も後ろも車がおらず一人旅。
自分のペースで走れるので超気持ちいい!峠の頂上を越えた辺りで前の車に追いついたけど追い越し禁止なので後ろをのんびり追従します。
そこから池田に抜ける。抜けるはず。。

カーブで前の車が減速したので2速へ。ん?何かいまの感触。。怪しかった。クラッチを切って3速へ。あれ?入らん。。出たのかアレが。もう一度。ああ、ダメだ。折れたよ。シフトリターンスプリング。。

出ました。前回から13,000km走ってついに再発。これで3回目か。おっと、のんびりツーリングなんてしてる場合じゃなくなりましたよ。

どこかのくらだないナッツリターンよりシフトリターン。

広くなってるとこでUターンです。
さあ、どうする。
今は確か2速。坂道発進もアクセル開け気味なら可能。
でも、ギヤボックス内で折れたスプリングのカケラがギヤに噛み込むと被害甚大だし。悩みます。
レスキュー呼ぶか。面倒くさいな。
スプリングのカケラは重いはずなのでギヤボックス内で沈んでると信じて自走することに決定。なんとかなるさ〜。妙な自信。
家まで60キロ。2速だけでどれほどのスピードで走れるのか。家まで帰り旅開始です。
スタートは2速でもトルクフルなエンジンのおかげで何も問題なし。
そこから40km/hで3,000rpm、この感じで走れば何とかなりそう。そこからゆっくり40km/hで道の端をウインカーを出してノロノロ走行。
まるで車格の立派な原付じゃん。トラックやら軽トラやら乗用車やらバイクやら色々な人に抜かれました。原付走行ってやっぱ怖いしアブナイよ。
できるだけ交通量の少ない道を選んで何とか家に到着〜。疲れたよ。

さて、ここからは直さなければなりません。
お昼を食べて、切開開始。バッテリーを外し、リヤサスのタンクを外し、スターターを外したらギヤボックスとご対面。ギヤオイルを抜いて、ボルトを外してシフト機構とギヤとご対面。3個あるスプリングで一番細くて足の長い奴。予想通りやっぱりこのスプリングね。

にしてもだ。1回目が10,500km、2回目が20,500km、3回目が32,700kmとほぼ1万キロ毎に折れるってどんな仕様なんだ。折れてる人多数。明らかに強度不足。

このスプリングを今回、秘密兵器(コイルスプリング方式)に変えます。それについては後日。。。その2で。

この時は気持ち良かったのにね〜

ギヤボックスはこの中。

まずはバッテリーを外します(セル外すから)

リヤショックのタンクも外します。

セルモータ外します。

ギヤボックスの蓋に到着。

シフトリンクを外します。

ニュートラルスイッチを外します。

オイル漏れの跡発見。組み付け時の直しましょう。

オイル抜きまーす。まだ3000kmしか走ってないのに。

ギヤボックスの蓋を外す時はこのようにしてボルトを間違わないように。

ありましたよ。折れたスプリングのカケラ

ギヤボックスはこんな感じ。モリブデン配合のギヤオイルなので黒いですけど正常。

シフトチェンジ機構。ここにスプリングが3個使われてます。

軽く掃除後。

ここが折れた場所。折損跡が綺麗復元できたのでカケラはこの1個だけです。

さあ、分解しましょう。

ギヤの裏側に部分に1-N-2-3-4-5-6と切り替わった時の溝があります。

この細いスプリングのせいで。。

どんどん分解します。

動きと組み立て方法を確認しながら分解します。

ここね。

分解して掃除完了。

左上のが新たに導入するコイルスプリング方式。下側が既設分。再発防止のため残りの2本についても全で交換です。


2015年2月15日日曜日

カブちゃんタイヤ交換

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2月15日(日)

 連投です。今日は久しぶりのカブちゃんの話題。

カブちゃんが我が家に来てからもう3年になります。2012年3月10日にお嫁に来て以来ほぼノーメンテで3年間を過ごしてます。
途中でオイル交換を1回、チェーンの張り調整を1回したきり。なんて経済的な。さすがカブちゃん。それに比べV11姉さんときたらアレコレ色々カネのかかるお姉ちゃんで...
乗り出しが18,500kmからなので3年で1万キロ乗ったことになります。これがほぼ通勤のみです。

最初に入ってたタイヤは新品ではなかったのですが溝がまだまだあったので気にしてなかったのですが3年間雨風にさらされ無数のヒビがタイヤウォールに発生してます。結構深い亀裂もあるのでちょっと心配。まあ、チューブタイヤなのでヒビが即パンクにはならないですけど。でもゴムも硬化しており、もう替え頃過ぎてるよねーって感じでした。

タイヤは今回はダンロップD107を選択。前後でパターンが違うのです。ネットの評価では柔らかくて良いですよ〜と書いてあります。

タイヤ交換メニューとしては
1.アマゾンでタイヤとチューブを買って自分で替える。(ヘラも買わないと)
2.お店に乗って行き替えてもらう。
3.お店でタイヤ交換。タイヤ取外し取付けは自分でする。

1は一番経済的なのですが廃タイヤと後はどの程度の時間がかかるかの問題があります。
2は普通はこれなのでしょうけど料金が...
3が一番いいかも。

3番でやることにしました。実はタイヤ代もお店の価格もアマゾンと数百円しか違わないので確実な交換作業ができる3がいいのです。自分でやって交換中にチューブを挟んで穴空きましたなんてことになると明日からの通勤に支障がでますし。

タイヤ取り外し方法はネット上に丁寧に解説しているブログが多数あるので割愛してポイントは「リアタイヤはジャッキアップするべし」です。一人作業だとリアはタイヤハウスとマフラーが邪魔をして取り外せません。車に付属しているパンダジャッキでもいいのでジャッキアップすれば取り外しも取り付けもスムーズです。フロントタイヤはボルト1本外すだけなので超簡単です。

取り外しは30分くらい。ブレーキドラムの中もブレーキシューの粉塵が沢山残ってますので綺麗にします。タイヤはお店に持ち込み40分ほど。取り付けに30分で完了。

取り付けた後は試走です。家の廻りをウロウロしてみました。う〜ん。あんまり変わらん。笑
ちょっと路面からのショックが柔らかくなったかな〜くらい。これでしばらくタイヤは安心です。オイルもそろそろ交換だな。

備忘録

 カブタイヤ交換 DUNLOP D107 前後 28,380km


2月16日追記
 本日、初めての通勤。いつものルートは車を避けての裏道なので道路の整備がイマイチでマンホールとか沢山あるんです。また、帰りは雨でした。昨日、試走した時にあんまり変わらんな〜なんて思ってましたが、いつものルートを走ると変わったのがよくわかりましたよ。交換前が板で走ってる感じだったのがその板にゴムを敷いてるような感じ。路面からのショックが柔らかで、それでもちゃんとグリップしてるな〜って感じが伝わってきます。やっぱタイヤは新しいのに限るね。雨の日も安心。


フロントダイヤ取り外し。ボルト1本です。(結構なトルクで締まってます)

ブレーキドラム粉塵だらけ。

リア取り外し部品です。

リアブレーキドラム。同じく粉塵だらけ

リア側。

フロント側(スピードメーター用噛み合わせがあります)

リアタイヤ。ヒビだらけ。

フロントタイヤ。ヒビだらけ。

センタースタンドに頼らずジャッキアップがオススメです。

タイヤ交換中。

新品タイヤ出来上がり〜

フロントとリアでパターンが違うのです。

ブレーキ周りを掃除。

ドラム内も掃除します。

ジャッキで高さ調整しながら作業するとスムーズです。

試走中〜

リアタイヤ。

フロントタイヤ。

ここからスタートです。どのくらい持つか楽しみ。